軍犬と世界の痛み(永遠の戦士フォンベック1) 感想 [本(作者:ま行)]
このブログの最初の日記で記載した、
・軍犬と世界の痛み (早川書房)
マイクル・ムアコック (永遠の戦士フォンベック1)
を読み終えましたので、簡単に感想などを。
そんなに長文にはなりませんが、
【続きを読む】
をはさみます。
久しぶりに読んだマイクル・ムアコックの本でしたが、なかなか面白かった
です。
ただ、ムアコックのファンが読んで面白いと思うのは確実と思うのですが、
普通の人や、最近の若いアニメファン等が読んで面白いのか?というと、
それは微妙な気もします。
そもそも1981年の作品なのですから、最近の作品の、むしろ「祖」といっ
ても良いのでしょうけど、そんなことまで意識して読んではくれないでしょう
しねぇ。
個人的に面白かった点を箇条書きしますと・・・
1.フォンベックの性格
→ 生い立ちは立派だが、軍犬の通り虐殺&盗み、それでいて
自身を客観視できる。ダークヒーローでもなく、英雄でもない
2.英雄の介添人
→ 今回は、セデンコというモスクワ人が介添人
ファンは「やはり介添人登場!」とうれしくなってしまう所。
性格は陽気で一途。オラダーン風?
3.聖杯
→ 天秤のようなアイテムだったとは・・・
という感じでしょうか。
話自体は、一本筋の冒険ですので読み易いですし、最近の訳という事も
あってか読み易い気がします。
そういう意味ではお勧めかもしれませんが、やはり他のエターナル・チャン
ピオンシリーズを読んでからの方が、「にやり」と出来る気もしますね。
ストーリー展開といいますか、最後の終わり方も好みかもしれません。
そもそもルシファーが神に許しを請う為に聖杯探索!という時点でワクワク
しますが・・・。
ネタバレになるのでこれ以上は書きませんけど・・・。
それにしても、ヲタさん向けの小説他では、
・天使より悪魔が人間の味方
という筋書きが多いと思うのですが、1981年の時点でとは。
なんとなくですが、最近のヲタク系サブカルチャーって、80年代から余り進
歩していない気がしていたりするのですが、本書を読むと更にその思いが
強くなります。
軍犬と世界の痛み (ハヤカワ文庫 SF ム 1-31 永遠の戦士フォン・ベック 1) (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: マイクル・ムアコック
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/09/06
- メディア: 文庫
と、話は変わるのですが、近所の書店に行きましたら、以下の本が妙に買い易い
場所に陳列されていました。
しかも、角川のフェアで、「読者が選んだ・・・」とか言うのが行われていたよう
ですが、ドグラマグラの表紙が見易く陳列というのも、ねぇ?
犬神博士は、全集を持ってますのでそちらで読んでいるのですが、実家に置
きっぱなしなので、今回は文庫本を買って見ました。
なんとなく一人「夢野久作フェア」と化している今日この頃。
あうあう。
タグ:マイクル・ムアコック ハヤカワ文庫
こちらが本命でしたか?
ぽちぽち訪問します。
by hide (2009-02-13 07:35)
hide様、nice&コメント有難うございます。
>こちらが本命でしたか?
いえ、ここは偽メインブログです。
いろいろ考え中です。
by kesagake (2009-02-13 23:34)